難しいことをわかりやすく伝えたい看護師講師

初任者研修の講師の仕事をしています。

今回は終末期ケアと介護過程について。

終末期ケアのほうは前回実務者研修でもお話ししました。

余命幾ばくもない利用者様を前にして

わたしたち介護職やわたしの本業である看護職は

何ができるのだろうか。

そのヒントは

死を前にした利用者とのかかわりを

いかに興味をもってその方の言葉に耳を傾けてきたか・・・

かな、と思います。

どんな考えを持っているのか

何が好きなのか

どんな思い出があるのか

楽しかったこと

辛かったこと

ご家族のこと、など

「その人らしく」と言うけれど

その人らしさをわかるためには

何度もなんども対話を重ねなければ

その人らしさなんで他人にはわかるはずもない。

言葉を交わさなくても

観察するだけでも

非言語コミュニケーションからも伝わることもあります。

わたしはタッチケアといって

その方に触れることで

感じとることを看護のスキルに導入しています。

五感のひとつである触覚を使います。

もっと効果的にするには

そこにアロマの香りを使ったり

音楽を流したり

五感フル活用して。

言葉はかわさなくても

タッチクァをしていると

お互いに無言の会話が生まれてくるようです。

表情が穏やかになったり

ポツンとひとこと利用者さんから言葉が出たり

それがきっかけで

昔の思い出話に発展して

その方の生き様や考え方を教えていただける

貴重な時間になります。

タッチケアやアロマセラピーを

もっと介護の中に取り入れて

こころが動くきっかけづくりができると

ご家族も知らなかったその方の思いを

そっとお伝えすることもできます。

ご家族は看取りが終わっても

後悔をすることがあります。

もっと介護をしていたら

もっとこんなことしてあげていたら、って。

そういうとき

日頃そばにいて介護や看護をしていたわたしたちが

充分頑張って看病していたことや

利用者さんが日頃話していたご家族に対する思いを

そこでお伝えしたら

自分の存在が役に立てたんだと後悔がすこし減ります。

終末期に入る前からのかかわりの大切さを

講義ではお伝えしました。

同時に

相手の死生観を知る上で

自分の死生観を知ることも大切ですなので

折にふれ

人生観や死生観について

考えて見る時間を持つのもいいですよ・・・と

生徒さんにお伝えしました。

お昼からは

介護過程の講義でした。

看護過程というのもありますが

理論の勉強は疲れます。

実際に

当たり前にやっていることの裏付けなんですが

文字に起こすのは難しいです。

無意識に行動としてはされてるんですが

なぜそれをしなければならないのか

この事実にはどのような原因があるのか

そしてその事実を引き起こさないための課題は何か。

そこには利用者さんを充分アセスメントして

情報を収集したことを統合して

課題をはっきりさせて

目標設定して

実施する内容を組み込んでいき

実行し

実行した結果をまたアセスメントするという

ラセンのパターンが介護過程です。

やりっぱなしで

評価をしなければ

自分たちのやった介護が

利用者さんの役に立ったのどうかかわからないですもんね。

その辺のお勉強なんですが

なかなか難しいんです。

なにがって

これから介護をしようとする生徒さんに

実際の現場での考え方を

「わかりやすく」というのが難しいです。

言葉であったり

言い回しであったり

例え話であったり

伝え方って難しくて

毎回毎回が勉強になります。

時にはたった5ページくらいの内容を

2時間かけて講義することもあります。

話をわかりやすく広げていって

最後に広げた風呂敷を上手にたたまなければいけません。

看護師になり38年過ぎましたが

まあまあ看護師としての経験は深いです。

いろんな分野で働いたので

それなりに知識も技術もありますが

それを人に教えるのはまた別のスキルだとつくづく感じます。

看護師の経験や技術がいくらあっても

講師として役に立てるかといったらそうではないんですよね。

今日も色々と反省点はありましたが

すこしづつ前回よりも上手になっていってるかな?と

生徒さんからの日誌を読んで思う日でした。